不利な条件
建物を設計するとき、意外に不利な条件があることで、おもしろい建物ができることがあります。
敷地に傾斜があったり、敷地形状がいびつだったりということで、おもしろい空間になったり、形状になることもあります。
逆に言えば、条件が整い過ぎていると、ありきたりのものになりがちで、面白みがなくなるのかもしれません。
敷地としては、条件が不利であれば、意外なほど安く手に入れられる場合もあり、安くて面白い建築ができれば、それは大きな喜びとなります。
ここの敷地は斜面です。
斜面の庭をドックランにしようとして購入されました。(犬はいい運動ができるでしょう)
その分、基礎は相当に深く、高くなりました。
人が立てるほどの基礎
倉庫や食品庫として利用する計画です。
基礎にドアがついて、外部から入れます。
こうした形状は敷地が斜面であればこそ実現できたことです。
敷地という「素材」をどのように料理して、お客様(クライアント)に提供するかが、シェフ(設計者)の腕の魅せ所です。
玄関には階段で上に登らなければなりません。
しかし
坂の上から入る入り口もあります。
玄関を出ると、すばらしい見晴らしがあります。
斜面の上の部分からデッキでつながっているため、人工地盤のようになっています。
生活上は斜面を苦にしないようになっています。
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